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神経を抜いた歯の30年後の運命

2025.06.07

歯は主にエナメル質、象牙質からなります。
神経(正確には歯髄)を除去すると 失活歯と呼ばれ、象牙質の物理的性質に年数と共に「変化」が起こるのを理解しておいてもらいたいのです。

エナメル質を構成するのは 無機質が約97%、有機質は3%です。
それに対して 象牙質は  無機質が約70%、有機質は20%、水分10%です。

象牙質は微細な結晶構造で 象牙細管という直径5μの管で 神経とつながっています。
(ですから象牙質は削ると痛いのです)

神経を取った後の象牙質の変化は以下のようになります。

まず歯を構成する象牙質の有機質成分であるコラーゲンの「変性」が始まります。
10年後 – コラーゲンの構造の劣化- 有機質の分解・変性が進行 。「 硬さ」はあるが「もろさ」が増す
20年後 – 象牙細管の閉塞 弾性をほぼ失い、 歯根破折や縦破折のリスクが高くなる
30年後 – 機械的性質は著しく低下  力が加わると破折しやすく、その修復が難しくなってくる

このように破折するリスクが高まるので 若い20代、30代に神経を取ると 60代になると歯根のひび割れや破折により 抜歯しなくてはならなくなる リスクが増してくるのです。

日頃から予防を心がけて、神経をできるだけ取らないように

早期発見に努め、見つかったら小さい虫歯の時に長期に安定する材料、方法を用いて ベストの治療をすることにつきます。

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